大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28年(オ)106号 判決

上告人(原告) 世耕弘一

被上告人(被告) 辻原弘市

一、主  文

原判決を破棄する。

本訴請求を棄却する。

原審並びに当審における訴訟費用は全部上告人の負担とする。

二、理  由

職権を以て調査すると、本訴請求は、上告人が昭和二七年一〇月一日行われた衆議院議員総選挙において、和歌山県第二選挙区から立候補して当選と決定した被上告人の当選の効力の無効を求める訴訟である。ところが右総選挙により選挙された議員で組織された衆議院が昭和二八年三月一四日解散されたことは公知の事実であるから、前記総選挙における当選の結果取得する衆議院議員たる身分は、右解散を以て全面的に失われたものというべく、従つて、上告人の本件被上告人の当選の効力の無効を求める法律上の利益もなくなつたものといわなければならない。されば、本訴請求の実体につき審判し、その請求を理由なきものとした原判決は今日においては失当であり、原判決は破棄を免れない。

よつて、原判決を破棄し、本訴請求を法律上利益なきものとして棄却すべく訴訟費用については、民訴九六条八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

(裁判官 斎藤悠輔 真野毅 岩松三郎 入江俊郎)

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